「カスハラする人ほど孤独? 攻撃的な人の“心の奥”にある欠乏感」
カスハラする人ほど孤独? 攻撃的な人の“心の奥”にある欠乏感
スーパーのレジで怒鳴る人。
カフェで店員を責め立てる人。
最近「カスハラ(カスタマーハラスメント)」という言葉が広く知られるようになりました。
でも実は――怒る人ほど、
心の奥では“寂しさ”と戦っているのかもしれません。
怒りの感情は、じつは脳の“防衛反応”です。
不安や恐れを感じたとき、
扁桃体が過剰に反応して「自分を守らなきゃ」とスイッチが入る。
その結果、相手を責めたり、威圧的な態度を取ったりしてしまうのです。
心理学的に見ると、
カスハラの裏には「承認欲求の欠乏」があります。
“自分の存在を認めてほしい”“誰かに必要とされたい”――そんな思いが満たされないとき、
人は他人を支配しようとしたり、
強い言葉で相手をコントロールしようとする。
それが一瞬の“安心”を与えてくれるからです。
でも、その安心は長く続きません。
怒りをぶつけた後には、空虚さと孤独が残る。
そしてまた、別の誰かに怒りをぶつける――そんな悪循環を生みます。
「非難するのは、本当の自分を見せるのが怖いから。
素の自分を出す勇気がないと、
人は“攻撃”という鎧を着てしまうのです。」
攻撃的な人を前にしたとき、
「この人、いま怖がってるんだな」
対処法をもっていないんだなと思えるだけで、
自分の心も少し軽くなります。
私達の深層心理には様々な隠れたメッセージがあり
歪んだ表現方法になって出てきます。
立場が弱い・自分が攻撃されにくいと思った状況のみ
ここぞと怒りを放出する・・・
それほどまでに色んなものがいっぱいに溜まっている人・・・
怒る人を見かけたとき、
「この人、いま怖がっているのかもしれない」と思えるだけで、
少し心が軽くなるかもしれません。
モヤモヤした感情をやさしく解きほぐすヒントは、
“相手の無意識を見抜く視点”にあるのです。
そして、その視点の変化が、
私たちの社会の優しさを取り戻す第一歩になり得ます。
無意識がどのような影響になるのかは
『モヤモヤしない私になる』(田中よしこ/ワニブックス)
を是非参考にしてください。
