自己肯定感を高めるためのセルフカウンセリング術
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こんにちは。
マインドトレーナーの田中よしこです。
ありがたいことに私は計7000人以上の方々のメンタルサポートに携わってきました。
今回は「自己肯定感を高めるためのセルフカウンセリング術」についてお伝えします。
「これまでいろいろ頑張ってきたのに、なんだか報われない…」
「起業にも興味はあるけれど、不安が大きい」
「もっと幸せになりたいし、できれば成功もしてみたい」
というお気持ちをお持ちの方の参考になれば幸いです。
Contents
目次
- 自己肯定感とは何か
- 自己肯定感が低くなる背景
- セルフカウンセリングの基本的な考え方
- セルフカウンセリングの具体的ステップ
- 日常に取り入れるためのコツ
- よくある質問と対策
- まとめ
1. 自己肯定感とは何か
1-1. 自己肯定感の意味
自己肯定感とは、
「自分はかけがえのない存在である」「自分には価値がある」という感覚のことです。
私たちは日々、仕事や家事、育児、人間関係など様々な場面で
ストレスを受けています。
その中で「自分はやればできるかもしれない」「自分には存在意義がある」と感じられるかどうかは、人生を左右する大切なポイントです。
自己肯定感が高まると、変化やトラブルに直面しても必要以上に落ち込まず、
粘り強く乗り越えられます。
1-2. 自己肯定感の要素
自己肯定感には主に2つの要素があります。
-
自己受容感
「できない自分」「失敗した自分」をも含めて受け入れる感覚です。完璧主義の方は、ミスをすると猛烈に自分を否定してしまいがちですが、自己肯定感が高い人は「失敗も含めて自分だ」と捉えることができます。 -
自己効力感
「自分はそれなりにやれる」「少しずつでも前に進める」と思える感覚です。高すぎる目標を掲げてしまうと、自己効力感が得られず落ち込む原因になることもあります。
この2つをバランスよく育てていくことが大切です。
2. 自己肯定感が低くなる背景
2-1. 周囲の評価に左右されやすい社会
私たちは幼い頃から成績や評価、テストの点数などで「優劣」を判断されることが多いですよね。
大人になってからも、SNSなどを通じて他人と比較してしまい、
自分自身を見失いやすくなっています。
特に40代となると、社会的にも「責任ある立場」であることを求められる一方で、
「このままで良いのかな…」という焦りや不安が大きくなりがちです。
2-2. 過去の経験による思い込み
「いくら頑張っても報われない」「他人にはできるのに、自分にはできない」など、
自分で自分にレッテルを貼ってしまうことがあります。
これは一種の認知バイアス(思い込み)であり、
脳の“思考のクセ”が関係しています。
過去の失敗体験や、周囲からの一言などが強く心に残っていると、
自動的に自分を否定する方向へ考えてしまうのです。
2-3. 成長を実感できる仕組みがない
多くの人は、目標を立てても達成したかどうかを曖昧なままにしてしまいがちです。
何かを頑張っても「自分がどれくらい前進したか」を評価しないと、
「成果が出てないんじゃないか」と思い込み、自己肯定感が下がる原因になります。
3. セルフカウンセリングの基本的な考え方
3-1. セルフカウンセリングとは
セルフカウンセリングとは、自分自身を客観的に見つめ直し、
問題点や不安を整理し、自分で解決策を考えたり感情を整理したりする方法です。
カウンセリングというと専門家との対話を思い浮かべるかもしれませんが、
まずは自分一人でもできる範囲を知って、セルフケアをしていくことが大切です。
3-2. セルフカウンセリングのメリット
- 気軽に始められる
いつでもどこでも、自分の好きなタイミングで取り組めます。 - 自分の思考パターンに気づける
「私って、こんな風に考えてたんだ」と客観視することで、新たな発見があります。 - 自己理解が深まる
自分の強みや弱み、対人関係のクセなどを把握しやすくなります。
ただし、「どうしても解決できない」「辛すぎる」という時は、
専門家(カウンセラーや医師)に相談することを躊躇しないでください。
セルフカウンセリングはあくまでも補助的な手段であり、
誰もが自力で解決しなければいけないわけではありません。
4. セルフカウンセリングの具体的ステップ
ここからは具体的な手順を紹介します。ぜひノートや紙、
パソコンなど、書き留めやすいツールを用意して取り組んでみてください。
4-1. ステップ1:不安や悩みを「言葉」にして書き出す
まずは、自分が抱えている不安や悩み、ネガティブな思考をそのまま書き出します。ポイントは「素直に」「たくさん」出すこと。たとえば、「起業する勇気が持てない」「資格を取っても役に立たないのでは」「お金が減るのが怖い」「家族に反対されたらどうしよう」など、頭の中にあるモヤモヤをなるべく言葉にしてあげましょう。
- コツ
- 時間制限を設けず、思いつくままに書く。
- 誰にも見せない前提で、素直に思いを出す。
4-2. ステップ2:どんな感情が湧いているか確かめる
書き出した悩みや不安を見返して、「どんな感情」が一緒に出てきているかをチェックしましょう。
たとえば、「焦り」「恐怖」「悲しみ」「怒り」「寂しさ」などがあるかもしれません。
これは“感情のラベリング”と呼ばれる手法で、「自分は今、こういう感情を持っているんだ」と認識するだけでも、気持ちが少し落ち着きます。
- コツ
- “感情の名前”をできるだけ具体的につける(例:悲しみ→「憂うつな気持ち」「孤独感」など)。
- 感情を否定しない(「こんな感情、持っちゃだめ」と責めない)。
4-3. ステップ3:思考のクセを客観的に見直す
私たちの脳は、過去の経験や思い込みから“不必要に厳しい評価”を下すことがあります。
これを認知バイアスといいます。
「私には絶対無理」「これしか方法がない」と極端に決めつけていないかを振り返ってみましょう。
たとえば、次のような思考パターンはありませんか?
- 白黒思考:「成功するか大失敗するか、どちらかしかない」
- 一般化のしすぎ:「一度失敗したから、ずっと失敗し続けるはず」
- 自分への過剰な責任感:「周りの人がうまくいかないのは私のせいだ」
こんな風に、自分が抱えている思考のクセをチェックしてみてください。
4-4. ステップ4:別の視点から問いかける
思考のクセを見つけたら、そこに対して「本当にそうなの?」と問いかけてみます。たとえば「一度失敗したからずっと失敗する」と思い込んでいたとしたら、「過去に一度成功した経験は本当にないだろうか?」「他の分野ではうまくいったことはないだろうか?」と振り返ります。意外に「そういえば、あの時はうまくやれたかも」と思い出すことがあるものです。
- コツ
- 「事実と解釈」を分けて考える。
- 事実だけを見れば「実は失敗もあったけど成功もあった」という場合が少なくありません。
4-5. ステップ5:新しいポジティブな言葉づかいを試す
思考パターンの修正は、脳の“認知再評価”と呼ばれる作業にあたります。
今まで「自分には無理」と思い込んでいたところを、
「自分ならできるかもしれない」
「まずは小さく試してみよう」と言葉を置き換えることで、
脳に新しい回路を作っていくのです。
- 例
- 「起業しても失敗するに違いない」→「もし失敗しても、そこから学んで次に活かせるかも」
- 「私なんて大した能力がない」→「まだ伸びしろがある、学びながら成長すればいい」
このように、ネガティブな言葉をポジティブにリフレーミング(捉え直し)することで、自己肯定感が少しずつ高まります。
5. 日常に取り入れるためのコツ
5-1. 定期的にセルフカウンセリングの時間をつくる
忙しい毎日の中で、自分を振り返る時間は後回しにしがちです。
しかし、週に1回でも、あるいは月に1回でもいいので、
15分〜30分程度の“自分タイム”を確保してセルフカウンセリングに取り組みましょう。
5-2. 小さな成功体験を見逃さない
大きな成果だけでなく、日常の小さな成功を積極的に拾い上げる意識を持ちましょう。
「今日は書類を期日通りに提出できた」
「子どものお弁当をいつもより手早く作れた」など、
何でも構いません。
セルフカウンセリングノートや手帳に書き留めておくと、
落ち込んだ時に見返して元気を取り戻す助けになります。
5-3. 感情の波に振り回されない工夫
感情が高ぶっている時にセルフカウンセリングをやろうとしても、
冷静に自己対話をするのは難しいものです。
落ち着いた状態をつくるために、深呼吸や短い瞑想を取り入れると効果的です。
具体的には、1回の呼吸で4秒かけて吸い、4秒かけて吐くなど、
一定のリズムを保つだけで副交感神経が働き、リラックスしやすくなります。
5-4. 第三者に話すことで理解が深まる
セルフカウンセリングは一人で行う方法ですが、
信頼できる人や理解のある友人・家族、あるいは専門家に話を聞いてもらうことで、
さらに客観的な気づきが得られることがあります。
特に起業を考えている場合は、同じ志を持つ仲間やメンター、
コーチと情報交換すると、不安がやわらぎやすくなります。
6. よくある質問と対策
6-1. 「書き出す作業が苦手です。どうしたらいい?」
書くのが苦手な方は、まずは箇条書きでもOKです。
さらに、「文字にするのが面倒」という場合は、
スマホのボイスメモ機能などを使って自分の思いを“話す”だけでも効果があります。
大切なのは、自分の思考や感情を“外に出す”ことなので、書く以外の方法でも構いません。
6-2. 「ネガティブな感情ばかり湧いてきて、辛くなります…」
ネガティブな感情は、私たちにとって必要なサインでもあります。
たとえば、「不安」は危険を避けようとする働きがあるし、
「怒り」は理不尽を正そうとするエネルギーになる場合があります。
まずは「こういう感情があるんだな」と認めてあげましょう。
一時的につらいかもしれませんが、感情を抑え込まずに“見つめる”ことで、少しずつ和らいでいきます。
6-3. 「いくらセルフカウンセリングをしても自己肯定感が上がりません」
自己肯定感が長期間低かった場合、焦りすぎると逆効果です。
脳は少しずつ新しい回路を作っていくので、短期間で劇的に変わることは稀です。
思考や感情のクセを変えるには時間がかかります。
大切なのは「小さな一歩」を積み重ねること。
また「自分だけではどうにもならない」と感じたときは、
カウンセラーや心理の専門家に相談してみてください。
特に深いトラウマや長期的な抑うつ状態が疑われる場合は、専門的なケアが必要です。
7. まとめ
今回は「自己肯定感を高めるためのセルフカウンセリング術」についてお話してきました。
40代というのは、人生の節目とも言われる時期です。
仕事や家族、社会的な責任を感じる一方で、
「このままでいいのかな?」「もっと自分らしく生きてみたい」と
新たなステップを求める方も多いでしょう。
とくに起業など、新しい挑戦を考えている方にとっては、不安や迷いがつきものです。
しかし、そんな時期だからこそ、自己肯定感を高めることが重要です。
「自分って、ダメかもしれない」「どうせ失敗するんじゃないか」といった
ネガティブ思考に支配されてしまうと、
本来持っている力を発揮できないままチャンスを逃してしまうかもしれません。
逆に言えば、「私にはまだ伸びしろがある」「小さくスタートして、少しずつ成長していこう」という
“ポジティブなセルフトーク”を重ねていくことで、
新たなチャンスを見逃さず、行動を起こす勇気が湧いてきます。
最後に:あなたの人生はあなただけのもの
ここまで読んでくださったあなたは、すでに自己肯定感を高めたいと強く願っているはずです。
その気持ちがあれば、一歩ずつ現実を変えていくことは十分に可能です。
小さな成功体験を増やす、ネガティブな感情を丁寧に対処する、
思考のクセを客観的に見つめ直す。
どれもシンプルですが効果的な方法です。
変化には時間とエネルギーが必要です。
人によってはすぐに結果が出るわけではありません。
それでも、続けていくうちに「なんだか、少しずつ自分を認められるようになってきたな」と
感じる瞬間が訪れます。
そうした小さな成功体験こそが、これからのあなたの原動力になります。
もし、「一人ではやっぱり難しい」「もっと専門的なアドバイスが欲しい」という場合は、
専門家に相談することも視野に入れてみてください。
心理カウンセラーやコーチ、メンタルヘルスの専門家など、
あなたをサポートしてくれる人が必ずいます。
あなたが自分自身を受け入れ、「私は大丈夫」と思える気持ちで
未来を歩んでいけることを、
心から応援しています。
今日も素敵な一日を~☆